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西暦2106年(2-16)

作者:2代目スレ16氏
備考1:
備考2:女性至上主義の未来でレジスタンスに身を投じる主人公が…。(現時点で非エロ,未完)

「男尊女卑」…。
大昔のこの国には、そんな言葉があったらしい。
男性を敬い、女性を卑下する風潮。
今の時代、口に出しただけでも笑えてしまいそうだ…。
西暦2106年、今世界は女性によって支配されている。女性によって国が動き、経済がまわり、全てが成り立つ。
俺達のような男性は、ただの生殖の材料として使われるか、女性社会の上流階級の人間達のイカれた趣味の為の玩具になるか、強制労働所に囚監され、死ぬまで社会の為に働き続けるか…それしか生きる道はなかった。

しかし、どんな時代にも抵抗勢力というものは生まれる。
そして、女性至上主義社会による非人道的なやり方に意を唱える男性達が集まり、ある組織を作り出した。
いわゆるレジスタンスだ。
俺は幼い頃に奴隷教育を受けさせる施設を抜け出し、今はそのレジスタンスに身を寄せている。

しかし、無事でいられたのもつかの間だった。ある重要施設の破壊工作計画が失敗し、俺はただ一人逃げおくれてしまったのだ。
俺の姿を見つけた敵が、大量の閃光弾を投げた所で、俺の意識は闇の底へと沈んでしまった。



…何時間ほど気を失っていただろうか。
何とも言えないジメジメした空気が鼻と肌を刺激し、俺は目を開けた。
ふと気付くと、手足や身体の大部分が動かない…。まだハッキリしない視覚を必死で呼び覚まし、俺は自分の身体を見た。
どうやらイスに身体全身が鎖で縛り付けられいるようだった。
「捕まったんだ…」
そう心の中で呟いた。
目の前には鉄格子のような物も見える…。拘束されただけではなく、牢に監禁されたという事も理解した。
すると、遠くの方で足音がした。どうやら看守と思わしき者がやってきたようだ…。
ガチャガチャと鍵を外す音が聞こえて分厚い鉄の扉が開かれ、数人の人間が入ってきた。

「あら、今日は随分めずらしいのね。こんな子ねずみが捕まるなんて」
嫌みな、ネットリとした嫌悪感を与えるような声で一人の女が言った。
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