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3-878

作者:3代目スレ878氏
備考1:勇者×女魔王
備考2:男受け、悪女攻め

「ふぁふぁふぁ……! そんなものか」

 闇が広がる大ホールの様な空間に、一組の男女が対峙している……否、対峙していた、というべきだろう。黒いライダースーツの様な衣装を身にまとった男の方は、純白のドレスの女を睨みつつも、膝をついて満身創痍の風体をなしていた。
 対して女の方はそのドレスに多少の汚損が目立ってはいても、勝ち誇った様な表情でライダースーツの男を見下ろしている。穏やかではない状況の中で、明らかに女の方が優勢だった。

 ライダースーツの男はなんとか立ち上がろうとするが、既にその余力さえも失われた体は命令を聞かずにただ、よろめくのみ。その無様な格好に、再び女の嘲笑がホールに響く。

「情けないのぉ、ジェイド。ここまでたどり着いたは褒めてつかわすが……わらわを倒すには、ちと実力不足よのう? くっくっく」
「ジールめ……ええい殺せ! だがな、お前を消そうとする奴らはいくらでもいるぞ。これしきで安心するなよ!」

 黒いライダースーツの男、すなわちジェイド。白いドレスの女、すなわちジールである。この異質な二人が、なぜ対峙しているかについては、わずかに行を割かねばならない。

 この物語は、現世から遥か幾千年の昔、現世では既におとぎ話とされている魔法の力を行使できる人々が存在した時代の話。
 すなわち中世ヨーロッパの世界をベースにしたファンタジック小説などに、よく現されるような世界だ。
 この世界において、いわゆる勇者と魔王の戦いもまた存在した。その魔王にあたるのがジールであり、勇者にあたる者がジェイドであった。

 しかしジェイドが普通のおとぎ話の勇者と異なる所は、彼がライダースーツという時代にそぐわない衣服を着用している事だった。そこから分かるのは、少なくとも彼が異郷の人間であるという事だ。
 が、異郷というのも間違いだった。種を明かせば、彼はいわゆる召喚の術により異界より呼び寄せられた存在である。これもまたよくある物語だが、通常であればその勇者が魔王を紆余曲折の後に打ち倒して大団円……というところであろう。

 しかし、残念ながらジェイドは力及ばず、ジールの前に倒れようとしていた……二人の対峙は、簡潔に著せばそのような理由にあった。

 ジェイドを圧倒したジールが、なおも笑っていう。


「そうであろうのう……お主で駄目なら、次は大軍団でも押し寄せるか。なにせ、生贄が魔王を名乗ってしまったのじゃからなあ」

 ジールの言葉は、しかしジェイドが想定したものとは幾らか色の異なるものだった。
 魔王は勇者をも圧倒した自らの強大さを誇張し、敗北した己を腹の底から嘲笑するだろうと決めてかかっていたのだが、ジールの口をついて出たものは、彼の理解をやや超えるものだった。
 ジェイドは唯一命令を聞く口で、その疑問を彼女にぶつける。

「貴様、何を言っている……?」
「ふぁふぁふぁ。魔王などハナから存在しなかったと言う事じゃ。わらわが魔王を名乗るまではな」
「何?」

「聞くがよい。全てはお主を呼び出した連中の企み、この世界には魔王退治という「儀式」があってのう……農作物の不作などは魔王がどこかで悪さをしているからと妄信されておる。それさえ殺せば再び幸せが訪れる、とな。
 無論、そのようなものは存在せぬ……ではどうするか? でっちあげて処刑するじゃ。似た例に魔女裁判というものもあるのう。ただ、なまじ召喚魔法などがあるゆえ、魔王にされるのは異界の存在でな……」

「……」

 驚いた事に、ジールは事細かに説明してくれる。敵を前に悠長な真似をするだけでもそうだが、もっと驚いたのは、真の黒幕は今まで守らなければならないと信じていた存在だという事だった。
 ジェイドはその言葉を吟味しようとするが、その間もなくジールは続ける。

「しかし、奴らも狡猾よ。ただ魔王として呼び出すだけに飽き足らず、最初は勇者と祭り上げた後に魔王の烙印を押して処刑する。その方が劇的で庶民の不満解消につながると言うのが理由らしい……。
 わらわもかつて突然呼び出され、勝手に勇者と持て囃された挙句、魔王退治とやらを強要されたのよ。お主もそうであろう」
「……そうだ」

「居もしない魔王を倒しに旅を続けて途方に暮れた……仕方なく戻ってみれば、どうじゃ。わらわが魔王よばわりよ。くっくっく……。調べてみれば、犠牲者はわらわだけでは無かったのじゃ。
 歴代の魔王が何人も存在しておった様でな……みな処刑された
 だが、召喚魔法とやらにも欠点があってな。種族と時間は指定できても、呼び出す者までは特定できぬようじゃ。ゆえに、奴らも新しい魔王が自分達の手に負えない力を持った者だとは想像しなかったようでな……。
 わらわは奴らの手から逃れて、カタキの意味も含めくれてやったわ。本物の魔王、ジールをな!」

「馬鹿な……」

「馬鹿なものか。それが証拠に、お主自分の格好を見てみい。奴ら、焦るあまりに呼び出す者の年代を滅茶苦茶にしおった。また運良くわらわの様な「勇者」が現れればよいとでも目論んだのであろ。
 ま、今ひとつ力不足の様じゃったがなあ。ふぁふぁふぁ……が、仮にお主がわらわを殺せたとて、次に魔王として処刑されるのはお主ぞ。まったくもって、おぞましい風習じゃ。

 わらわは決して奴らを許しはせぬ……もはや元の世界に戻る手立ても無い。犬死する位ならば、この世界を地獄に叩き落してから死んでくれるわ。
 だから……どうじゃジェイド。こうして逢ったも何かの縁、共に来ぬか? お主とわらわで、奴らに血の復讐をしてやろうではないか」

 ジールが膝をつくジェイドの目の前まで降りてくると、自身も屈んで言う……懐柔する気でいるようだった。
 なるほど、あれだけの力の差がありながら命を奪うような攻撃をしてこなかったのはそういうことだったか、と今さらながらにジェイドは確信する。

 ――しかし、作り話にはしては出来すぎている。

 ジェイドがそう思うのも、単にジールの話が妙に現実味のあるものだったという事もあるが、なによりもここに至るまで幾度か「勇者ジール」という単語を耳にした事があったからだった。
 魔王が勇者とは、どういうことだと疑問を抱いたが結局最後まで、答える者はいなかった……その解が、ここにあったわけだ。
 無論、それがジールの巧妙な罠でないとは言い切れなかったが、ジェイドの心は彼女の側へと傾きつつあるのも現実だった。

 訳もわからず突然呼び出されて、魔王を倒してほしいなどと漫画の様な話を頼まれて、帰るあてもない彼は孤独な旅を続けてきた。
 そんなジェイドにとって、嘘であろうと真であろうと、ジールの話は彼のやり場のない怒りの矛先を定めるのに十分だったのだ。

 それでも道中、わずかに世話になった人間たちのことを思い返して抵抗を試みる。

「け……よくできた作り話だな。それで俺を懐柔する気か」
「ふん、信じぬなら信じずともよいわ。見逃してやるから勝手に帰るがよい……命の保障はせぬが」

 しかし、結局ジールは己が意に添わなくても相手をする風ではなかった。その目からは先ほどまでたたえていた殺気も消えうせている……ここで身を翻せば、恐らくジールもまたホールの奥へと消えていくことだろう。
 そう思って、ジェイドは己が行動を決めた。

「……どうせ、俺はもう動けん。殺すつもりが無いなら好きにしろ」

 それだけ言い捨てたが、ジールはすぐに嬉しそうな顔になるとジェイドの手をとって言ったのだった。

「そうかそうか、賢明な判断じゃ。では、とりあえず休める場所へ案内してやろう」







 ジェイドが連れてこられたのは、どこかの宮廷から奪ってきたかのような豪勢なベッドの鎮座する寝室だった。そこへ寝かされると、ジールは体を清めてやる、と言ってどこからか濡れたタオル等を用意してきた。
 ほとんど自力で動けないジェイドは、その様子を見ている事しかできなかったが、少なくとも敵意は消えているように見えた。演技だとすれば相当に高度なものである。
 そんな事を考えているうちに用意が終わったのか、ジールが寄ってきた。

「さて、その小汚い服を脱がせてやろう。遠慮するでない……む、なかなかどうして、小難しい服じゃな。ええい」

 扱った事もないであろうライダースーツを試行錯誤しながら剥ぎ取っていくジール。特にジッパーの概念が欠落していて混乱したようだが、それでもなんとか脱がし終えると、ジェイドのしなやかな筋肉に覆われた肉体が露わになる。
 ジールはそれを見て思わずほぅっとため息を漏らす。

「これは、ほほう……思った以上に逞しい体をしておるのぉ……ふふふ。どれ、下の方も見せい」

 引き締まった肉体を見て、その陰部も想像したジールは卑下た表情になってオーバーパンツに手を掛ける。しかし、まさか下の世話までされるとは思っていなかったジェイドが慌てて止めようとするが、口しか動かないのでどうにもならない。

「お、おい、やめろっ」
「遠慮するなと言うたろう」

 そう言ってベルトを外してしまうと、金具も解いて下着ごと一気にオーバーパンツをずり下げてしまう。すると、既に大きく勃起したペニスがぶるんと姿を現した。それを見てジールは、にまぁっ、といやらしげな笑みを浮かべてサオに手をかける。

「なんじゃ、こんなにしおって……先ほどまで命のやり取りをした相手を前にして、破廉恥よのう」
「お、お前が言えた事か!」
「そうじゃそうじゃ。お主とわらわは、いわば同類よ。仲良うしようではないか……んん?」

 そう言ってジールはやんわりと包んだ手の平を、さするようにして上下する。それに反応して、ジェイドのペニスがびくんと跳ねて熱を帯びていく。

「ふふふ、どうせこの世界に来てから満足に女のひとつも抱けなかったのじゃろう。んー? 図星か。辛かったのう……わらわで良ければいくらでも気持ちよくしてやるが、どうじゃ」

「う、うう……」

 ジェイドは今すぐにでもそうしてもらいたい、と叫びたいのを抑えてうめく。そのあからさまに我慢が見える仕草に、ジールは噴き出すと、しかし意地悪に突き放すフリをする。

「不明瞭じゃな。はっきり言わんと解らぬぞ」

 そういって、ふいと後ろを向いてしまう。そのまましばらく沈黙が流れたが、一度ペニスを刺激されたジェイドは耐え切れなくなったか、すぐに観念して懇願の意を伝える。

「た……たのむ」

 半分は自棄で言う。会話でも優位にたって満足したのか、ジールは再び彼の方へ向き直ると肉迫する。

「ふぁふぁ、男はいつの世も助平じゃな。よかろう……しかし、交換条件がある」 
「何だ……」
「改めて言うぞ。わらわの味方になれ。そして、我らを呼び出した連中に血の制裁を。二人でこの世を地獄に変えようぞ」
「……復讐は空しいだけだぞ」

「ならば、永遠に戻れぬ世界を想って雲隠れするか? ふぁふぁふぁ、みじめよのう! よいか、これは生存競争じゃ。より強い者が覇権を握る、ただそれだけの話じゃ。
 お主とわらわならば二人だけでこの世界の覇権が握れる。境遇を嘆いて死んでいくより、戦って平穏を勝ち取ろうではないか。のうジェイド……?」

「生存競争……」
「そうじゃ」

 その言葉に、ふとジェイドは目を閉じる。なにか、想う所でもあったのであろうか。生存競争の言葉をかみ締めるような表情になる。そして、やがて目を開くとジールを見つめて言った。

「……それもいいだろう。どうせ、元の世界でも似たような境遇だったからな」

 あまり恵まれた環境には無かったらしいジェイドは、ここでジールの誘いに承諾する。それに彼女は、うん、と頷くと傷を癒すかのように優しく彼を抱擁して微笑んだ。
「物分りの良い男は好く。ふふふ……奴らにお主を召喚した事だけは感謝したいのう」
「俺は迷惑なだけだ」
「運命は受け入れよ、その上で抗え。さ……難しい話はここまでじゃ。少し萎えたのう……どれ、わらわ直々に奉仕して進ぜよう」

 そういって抱擁を解くと、立ち上がって白いドレスを脱ぎ捨てていくジール。そして隠されていたビーナスの様に美しい肢体が露わになるのを見て、ジェイドのペニスはすぐに硬度を取り戻していく。
 
「そうじゃ……委ねよ。全てわらわに委ねて快楽に酔うがいい」

 そういってペニスを飲み込んでいくジール。すると、すぐさまに痺れるような刺激が流れて反応するジェイド。あまりの刺激に、それがただの口淫ではない事に気づくがどうすることもできない。

「うああっ」
「唾液にも魔力を込めてある。どれほどに持つか……ふふ、いつでもわらわの口の中でイクがよい」
「くっ、うあっ、ああ」
「ん……んんぅ……んちゅぅ」

 ジールの言葉通り、溜まりに溜まっていた性欲が異常な刺激の前にあっという間に膨れ上がっていく。ビリビリと痺れるような感覚が走る脳が、ペニスの奥の底からぐんぐんと欲望の塊を押し出させようとするのを感じる。
 結局ジールが口淫を始めてから、ジェイドはごくわずかの間しか耐えていられなかった。こみ上げてくる射精感に身を任せて、ありったけの精液を彼女の口の中へと送り込んでしまう。
 するとジールは一滴も零すまいと、バキュームするかのようにペニスを吸引して溢れる液を吸い取っていく。

「んっんっんっん……」
「うぅ、うぅあ」

 ずいぶんと長く感じられた射精を終えると、ジールは口をすぼめてちゅぽんとペニスから離れた。わずかに漏れた精液がつーっと糸をひいて垂れ落ちる様がとても淫靡であった。
 そして吸い取った液をひと飲みしてみせると、はぁっと息を漏らして言う。

「美味であったぞ。さあ、今度はお主にわらわのほとをしゃぶってもらおうか」

 ジールは最後に亀頭をひと舐めすると、体をずらして丁度ジェイドの顔の位置に股間をもってくる。
 彼はむわっと女の匂いが鼻腔に広がって、さきほど放出したばかりのペニスが再びたぎってくるのを感じながら、舌を秘裂に這わせていく。
 動けないままに卑猥な行為を要求され、実行する事に妙な興奮を覚えたジェイドは生暖かい息を何度も女陰に吐きかけながら、それを貪っていく。

「おぉう……あっ、くっ、ふふっ、よいぞっ。もっと舌を使え、わらわの体液を啜れ、そして浴びよ。身も心もお主はわらわの虜になる……ふふふふ」

 言われるがままに舌を動かしては、女陰を啜る。そのたびに先ほどペニスに感じられたようなビリビリとした感覚が咥内に伝わり、それが己の感覚を麻痺させていく。

「うぅ……あぁあ」
「どうしたジェイド。辛いか、苦しいか。わらわと一つになればそれも消えうせるぞ……欲しいか、わらわが」
「ぐ……魔性め……くれ、お前を、くれっ」
「ふふふふぁふぁふぁ……くれてやる。わらわのほとで、お主を喰らい尽くしてやろうぞ」

 妖しく笑いながら、色々な液にまみれたジェイドの顔を離れると天を突くペニスの上に腰をやって狙いを定めると深く落として……ずぶりとペニスが飲み込まれていく。

「入ったぁ……もう逃がさぬぞ。永遠の快楽の闇に包まれて堕ちるがよいわぁ……ふふ、ふふふ」

 体から毒々しい光を放ちながら、ジールは獲物を喰らう獣のようにジェイドの上で蠢く。ずちゅずちゅと肉と汁が合わさって擦れる音が静かに響いて、妖しげな儀式が続く。
 ひとつ腰を落とすたびに、苦しげだったジェイドの声が快楽の色に染まっていく。それが何べんも続くうちに、完全にその声は快楽を貪るものへと変化していた。

 それに満足そうな笑みを浮かべるジールは、やがて自身も快楽に染まってきたのか息は荒くなり、時折漏れる声には艶がのってなまめかしくなる。そして、だんだんと腰の動きが乱暴になってゆく。

「あっひゃっ……ひぃっ、うぅっ。うぅぅっ」
「うっ、うぁぁっ、おぁっ、あぐぅっ」

 そうして結合しながらも、ジールはジェイドの誘惑をやめない。切れきれになる言葉で彼を深淵へ引きずりこまんと、妖しく腰をひねってかきまぜる。

「ああんっひゃっ……っふ、ふふふっ……ジェイド……わらわの手となれ足となれ。醜い豚共を血だるまにせよ。
 さすればお主が望んだ時、いつでも同じ快楽をくれてやるぞ……奴らにとっての地獄を、我らにとっての楽園を築こうではないか」
「じ、ジール……」

 ペニスから脳天、そして全身を駆け巡るような痺れに朦朧とするジェイドは、妖しい微笑を浮かべて誘うジールに操られるようにその名をつぶやく。しかしジールはそれに腰の律動を止めてしまうと、彼の眼前に肉迫した。 

「様をつけよ」

 ジールの求めるものは、従属だった。対等な立場ではなく、崇拝と恵みの関係。だが、ジールと同じくこの世界に来て、一切の救いも無しにいたジェイドは心身を委ねよという誘惑に甘美な想いすらも抱きはじめる。
 ジールを崇拝すれば、様々な重圧から開放されるのではないかという錯覚に陥って、ついにその口から従属を乞う言葉を吐き出す。

「ジール……様」
「ふ、ふふふ……よう言った。さあ、褒美じゃ」

 ジェイドの従属を確認したジールは舌なめずりをすると、止めていた腰を再びゆるやかに動かし始める。すでにこみ上げかけていたペニスは加えられた刺激に敏感に反応して、すぐに射精しようと脈動する。
 ゆるやかな動きが加速するように激しくなっていき、同時にジェイドの陰嚢もせりあがると、それを感じ取ったジールはとどめとばかりに絶頂へ誘っていく。

「さあ出せっ、わらわの中へ吐き出せっ。魂までも欲と一緒に吐き出してしまえっ。そしてわらわの僕となるのじゃ!」
「う、うぅぐっ!!」

 ジールの言葉に、体を反り返らして膣の中へと精液を注入するジェイド。ジールもまた、よがりながら注がれる精液を味わうかのように腰を押し付けて貪っていく。

「ああ来るっ……感じるぞ……お主の全てが、肉棒を通じてわらわに吸い取られておるのがなぁ……闇に心を委ねよ、わらわが一から創り直してやる。邪悪を良しとするように……」

 一回出した後にも関わらず、大量の液を注入するペニスは結合部からごぼごぼと注ぎきれなかった分を溢れさせてから、やっと収まった。
 ジールはその余韻にしばし浸った後、ずるりと腰を上げてジェイドに絡みつくと、その耳元で囁く。


「これでお主はわらわの物……くくく」

 かくて、ジェイドはジールに絡め取られた。うわごとの様に「ジール様」と繰り返す彼を愛しそうに見つめると、彼女は再び覆いかぶさってその唇を奪うのだった。そのまぐわいは一昼夜続くことになる……。







「おお、動けるようになったか」

 その後、ジールに療養されたジェイドは負った傷も癒えて順調に回復した。再びあの黒いライダースーツを身にまとい、戦士の顔を見せる。……今度は魔王の懐刀としての。

「わらわは嬉しいぞ。これで次はお主にも責めてもらえると言うもの……時にジェイドよ」
「……は」
「喉が渇いた。ワインが飲みたいとは思わぬか。真っ赤なワインを浴びるほど……のう」

 そう言って両の手を天に掲げるジール。ジェイドの眼には、その手に八つ裂きにされた人間の首が二つ載っているような幻覚が見えたが、まさしく彼女が望んでいる映像であろう事に疑いなかった。
 ずいと進んでかしこまるジェイドは、ジールを見上げながら宣言する。

「ジール様が望むなら、百人でも千人でも」
「心強いのう。では参ろうか……傲慢に溢れた者共に、嫌というほど恐怖を見せようぞ。二人でな……ふふ」

 ジールはジェイドを連れ立つと、闇の彼方へ消えていく。
 この後、人々は敵に回った勇者を見て自らの愚行を悔いたという。だが、もはやジールに魂を奪われしジェイドに微塵も容赦はなかった。世界の各地にて幾度も血の雨が降る事になる……その果てを知る者は、誰もいない。


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