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悪の女と節分

作者:2代目スレ223氏
備考1:戦隊ヒーロー×女幹部
備考2:二人で仲良く節分‥‥?(非エロ)

「………………(もぐもぐ)」
「………………(もぐもぐ)」

無言…。そして咀嚼音。
お互い目も合わさず、まるで会話の無い食事風景は昨年末の「女子大生お姫様抱っこ事件」の直後とほぼ同じ状況だろう。

ただし、今現在俺(ロウブルーこと榊蒼一)が食べているのはカップ麺ではなく嫁こと黒百合(本名:榊百合)特製の太巻きだが…。
目が合わないのも同じ亥の方角を見ている為だし、無言なのもそういう慣わしなのだから仕方ないのだろう。
なにより味気ないカップ麺と違ってこの太巻きに込められた彼女の愛情をひしひしと感じる。
かんぴょうにキュウリ、シイタケ、伊達巻、ウナギ、でんぶと7種類のオーソドックスな具材だが、昨日の夕方から下ごしらえをしていた物だった。旨くないわけが無い。
…にしてもだ。…なんでこんなにウナギの割合が多いのかな?
いや。旨いよ。正直、目の前で炭火でコレを焼いていたときは年柄にもなくつまみ食いをいうヤツをしたいと心の底から思ったさ。ただバランスが問題なんだよ。
…あ。俺の視線の先に箱買いしてある栄養ドリンクが…。そういう訳か…。一応節分って、旧暦の正月とかそんな話があるから、「秘め始め第二ラウンド」というわけか…。

喜び3割、諦め4割、そして底知れぬ不安3割の心理状態で太巻きにラストスパートをかけている俺に、一足先に完食した黒百合が【ソレ】を手にしながら俺に微笑みかけている。
最後の一口を飲み込んで、ようやく口を開く。
「…色々と聞きたいことがあるが、まず最優先で確認したい。…それは何だ?」
「見てのとおりだよ、旦那様。これが鬼の面と炒り豆以外の何かに見えるかな?」
「…炒り豆はともかく、それ鬼の面かよ…。」
枡に入った炒り豆はなんら問題ないが、これは鬼の【面】ってレベルではない。
ジャパニーズモンスターの特殊メイクとしてハリウッドの小道具に使えそうな代物だ。
「やるからにはとことんやらないとな。」
探究心…とでも言うのだろうか。この情熱が料理や子育て、そして「仕事」へ向けられているからこそ、これだけの能力を持つに到ったのだろう。
…願わくば社会的な正義を守ることにも少し位は割いてもらいたいものだが、彼女にしたら「社会正義を遵守していたら自分の好奇心は満たされない」とこの話題ばかりは平行線だ。
「…で、このリアルな面を被ってお前に豆をぶつけられたら良いのか?」
「ふふふ。別に私が被って君が投げても良いんだよ?」
…どうしたものだか。十分戦闘態勢に入っている彼女に豆を当てた瞬間、「何かのスイッチ」が入りそうな気がそこはかとなくする。初詣に甘酒顔射した時は3日3晩オフにならなかったし。
…むしろ【こんな顔】に犯されたらトラウマがまた増えちまう。いっそ俺にぶつけさせた方が安全か…。「攻め」に回ってもスイッチが入るのは一緒だろうが、「炒り豆」程度なら被害は少ないかもしれない。

「…俺が被ろう。」
「ふふ、そうかい。では、いくよ。」

・・・・・・・・・・・・・・・

「あら?ブルー、相変わらずお熱いわね。」
「首筋、痕残ってるぞ。」
…残念だが同僚諸君よ。この内出血の原因は黒百合の唇ではなく「炒り豆」だ。
ちなみに豆をぶつける行為で嫁のスイッチが入る事は無かったのだが…。
スイッチは「年の数だけ豆を食え」だったよ。

・・・・・・・・・・・・・・・

『豆撒きなんて久し振りだよ。』
『そうだな…。それはそうと、お前はいくつ食べるんだ?』
…いまさら気付いたが、彼女の年っていくつだっけ?婚姻届の生年月日は俺が印鑑を押した後にこっそり書いてたし…。
『…知りたいのかい?』
飛び級を重ねに重ねている事、医学と薬学という二つの博士号を取得している事と彼女のキャリアからは判断の下し様がない。『そりゃ知らないといくつ渡せば…』
その瞬間、押し倒されて、黒百合にのしかかられるいつかのクリスマスな光景が再び現れていた。そしていつかの年末の騒ぎの時の笑顔を貼り付け、黒百合がそう囁く。
『…いいかな?女性は22歳から年を取らないのだよ。』
ビシッ!ビシッ!
豆を使った指弾!?しかも至近距離!?
『痛い!痛い!!わかった!!数え年は23歳以上って事で…。イデデデデデデ!!!』
炒り豆の重量で、この衝撃エネルギー…。一瞬、どのくらいの速度で豆が飛翔しているのか計算しようと思いかけたが、自分の身に降りかかっている災難を再確認する結果になるだけなのでやめた。

この後、『これだけ痛めつけられてのに感じてるなんて、まるで変態だね。それでも正義の味方なのかね?」といった言葉責めや「ふふふ。痛かったな?お詫びに治しててあげるわ。」という内出血痕へのなめなめプレイ、その他諸々な事があったが割愛させて貰おう。
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