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[C53]

私のミスで収録が大幅に遅れました。
申し訳ありません。
  • 2008-01-27
  • まとめ人
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[C54]

催促してしまったようですみません……収録ありがとうございました。それにしても、しっかりと整理されたまとめ方でいつも頭が下がります。どうか、これからもよろしくお願いいたします。
  • 2008-02-01
  • 初代スレ558
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[C55]

いえいえ、催促してくださったおかげでミスに気付けました。ありがとうございます。
一時と比べれば私の収録力もずいぶん荒くなってきましたが、今後ともよろしくお願いします。
  • 2008-02-03
  • まとめ人
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『デーモンブレス戦記―仮面の女幹部ジェロシアの正体―』(後編)

作者:初代スレ558氏
備考1:女幹部×ヒーロー
備考2:ヤンデレ系


ガリッ……
ジェロシアの柔らかい肉をセイブレスが切り裂くことはなかった。その剣先は彼女を避けて地面を削る。
「もう、何が何だかわかんねぇよ……」
そういって涙をこぼしつつ、膝を折り、朔はその場に崩れるように座りこんだ―――――――




朔にとって姉は、美亜は決して恋愛の対象ではなかった……
しかし、性的な、あけすけな言葉を使えばオナニーの対象として彼女がいた。



……朔がはじめて美亜に会ったとき、彼は小学二年生、彼女はすでに中学の二年生であった。
朔の眼に何よりも先に飛び込んできたもの、それは美亜の胸であった。
母よりも大きな乳房、いまだ成長途中ではあったが、それでも、その大きさは群を抜いていた。
中学でウシ乳だとか、ホルスタインなどと揶揄されていても決しておかしくない、そんな胸だった。

「私、美亜っていうの。お父さんとあなたのお母さんが結婚することになったから、
 今から私たちは姉弟になるの。だからお姉ちゃんって呼んでくれたら嬉しいな」

凝視してしまっていた彼女の胸元から慌てて眼を上にむけると、そこには中学生らしからぬ大人びた美しい顔があった。
少女らしさはすでにほとんどなく、妖しげな大人のフェロモンをプンプンと出している。
朔はその時、ただただドギマギして「朔……」と自分の名前をつぶやくのが精一杯だった……



…………朔の母と美亜を連れてきた血のつながらぬ父は、一緒に暮し始めてから一ヶ月ほど経った頃、
どうしても行かなければならないと、できるだけ早く帰るなどと言い、二人を残し慌てた様子でヨーロッパに旅立った。
子どもをほったらかして新婚旅行かと幼いながらも朔は憤った、けれど寡黙な少年だった彼は何も言わずに見送った。

朔は、一ヶ月前に突然姉となった美亜とふたりきりで過ごすことになった。

「心配しなくてもいいのよ、私が朔を守ってあげるから、お姉ちゃんに任せて」
美亜は親がいないというのに、なぜかとても嬉しそうに朔に微笑んだ。

彼女は家事のひととおりをこなすことができた。
母にも劣らぬ手際の良さに幼かった朔は驚いたものだ。
「なんでなの」と聞いた朔に美亜は「私がずっとお母さんの代わりをしてきたのよ」と答えた。

「お風呂、一緒にはいろっか」
両親を見送ったその日の夜、美亜がいった。朔は一人で大丈夫だと主張したが、押し切られるような形でしぶしぶ承諾した。
朔は服を脱ぐ時、はじめて姉の、美亜の裸をみた。
大きな谷間をつくるブラジャーを外すと、
ブルルンと揺れつつ柔らかそうなピンク色の乳首がツンとのった、中学生らしからぬ巨大な乳房が姿をあらわした。
思わずジっとみつめてしまう朔。自分のオチンチンが痛いくらいに硬くなっていくのがわかった。
彼女は朔の視線をまるで気にしていないような素振りで、朔の小さな背中を押して浴場へと連れて行く。

朔は湯船で美亜の柔らかなオッパイを枕にしつつ一緒に入った。
石鹸をつけた彼女の手で身体の隅々まで洗われた。
とくに自分のオチンチンを触られたときは気持ちよく、身体が火照りどうにかなってしまいそうだった。

その日は一緒のベッドで寝ることになった。
すごくいい匂いのする美亜が朔を抱きかかえるように横にいる。
親がいない不安はすぐに吹っ飛んだ、そしてその晩は興奮して眠ることができなかった。


朔にとっての性の目覚めの日でもあった。
それから一週間、両親が帰ってくるまで二人だけの生活がつづいた。


しかし、両親が帰ってくると朔の姉とのドキドキがおさまらない甘い生活は終わりを告げた。
何か深刻そうな顔をして帰ってきた彼らは、朔と美亜がベタベタするのを嫌がった。
まるで、何かを恐れるように一緒にお風呂に入ることも、寝ることも、禁じられた。仲良くしすぎるとなぜか怒られた。


朔はわけがわからなかった。けれど、姉弟とはそういうものなのだと自分に言い聞かせ納得しようとした。
美亜は両親にすごい形相で喰い下がっていたが、渋々折れたようだった。
それから、二人は一定の距離を保ちつつもそれなりに仲の良い姉弟として両親と暮し始めた。
………朔が中学一年生の春、美亜は大学生となっていた。
どんどんと大きくなる胸は、肌のみえぬ服ごしにもわかる。
爆乳グラビアアイドル顔負けの美貌とスタイルを美亜は手に入れていた。
しかし、両親は彼女が肌を露出するような服を着ることを嫌がった。
家の中で、いや正確には朔の前で、少し胸元の開いたものを美亜が着たことがあった。
その時の両親の怒りようは病的でさえあった。
美亜はどんな服を着ようが人の勝手じゃない、と反抗するものの、あまりの彼らの剣幕におされ、いつも引き下がらざるをえなかった。


だから、彼女はいつもゆったりとした服を着ていた。
「こんなのだと、オッパイが服を押し上げちゃうから太ってみえちゃうじゃない」と嘆いていた。
朔は可哀相だと思ったし、残念だった。
朔は八歳の時、二人だけの一週間を最後に、彼女の豊満な肉体を実際にみることはかなわなかった。
家では両親がつねに眼を光らせていたし、姉と二人だけの外出も認められなかった。
両親の反応はとにかくオカシイ、普段は優しいのだが、極力、自分と美亜の接触を避けようとする。
そう朔は疑問に思いつつも、生来の引っ込み思案の性格から流されるままだった。


ただ、姉への妄想だけは膨らみつづけた。
オナニーを覚えた時、オナペットは姉である美亜だった。
八歳の時にみた彼女の裸や、成長しきったダイナマイトボディの彼女を想像し、自分の勃起したモノをひたすらに慰めるのだ。
当時、放映されていた戦隊モノの悪の女幹部が姉に似ていると知った時は、それをオカズに何度も抜いた。
性の目覚めが姉の裸であるがゆえに、性欲のほとんどは妄想のなかで浮かび上がる姉に、姉の肉体にむけてぶつけられた。



……高校三年生、朔に彼女ができた。
静奈は姉とはまったく違ったタイプの女性だった。
同じ歳、同じクラスの彼女はおしとやかなで可憐な雰囲気を持っていた。
社会に出て、よりいっそう妖しく、そして美しくなった姉はオナペットであったが、
犯したいという欲望はあっても、恋の相手にはならなかった。

そして、ついに朔は静奈とひとつになった。
姉の美亜とはくらべものにならぬ華奢な身体であり、性的な魅力には欠けたが、
愛しいという感情が、朔のオトコを奮い立たせ、熱に浮かれたように抱いた。これで朔は姉を忘れられると思った。
これからは静奈だけを、身も心も彼女を愛していく、そんな誓いを立てた矢先だった。




姉が消え、
超人的な戦闘に巻き込まれ、
静奈が殺され、両親が殺され、友人や知人が殺された。

そして、復讐を誓い、やっと追い詰めたジェロシアは………………姉とうりふたつであった。
―――――――膝をついた朔の顔が柔らかく暖かいものに包まれる。
「朔、ああっ、大好きよ朔。朔がお姉ちゃんを殺せるわけないよね……ごめんね変なこといって、辛かったでしょ」
朔はジェロシアの胸に抱かれていた。あまりにも大きな乳房の谷間にすっぽりと顔を埋まらせていた。
汗の匂いとともに、朔が八歳の時に嗅いだ姉の匂いが鼻腔をくすぐった。 
憎きジェロシアが本当に自分の姉なのだと朔は確信し、その現実のあまりののやるせなさに大粒の涙をこぼした。

もう何も考えたくない、それが朔の切実な想いだった。

「今、私、朔をこの胸に抱いてるのね。嬉しい、嬉しいっ、ずっと、ずっと十年前からこの時を……」
ギュッと力強く朔を抱きしめるジェロシア、ポタッポタッ朔の後頭部に熱い水が落ちてくる。ジェロシアの歓喜の涙であった。

そんなに好きなら、さっさと世間体も何もかもを捨てて、最初から自分を奪ってくれればよかったのだ。
静奈も両親も誰も殺す必要なんてまったくないじゃないか。何で、こんなことになってしまったんだと、
朔はただ静かにジェロシアとはまったく異なる心境で涙を流しつづける。


「ああ、朔も嬉しいのね。わかるわ、うん。でもね、これからはずっと一緒。二度と離れない……」
狂気に支配されたようにしかみえないジェロシアの言動、しかし、それに抵抗しようとする気力さえも朔からは失われつつあった……


……何分、あるいは何十分か。朔はジェロシアの優しく暖かい抱擁にじっとその身を委ねていた。
ジェロシアも時折、朔の名前を呼びつつ、ギュッと二度と離さぬかのように朔を抱きかかえている。二人とも涙は止まっていた。
「このまま、いつまでもこうしていたいけど……もっと、そう、もっと一つに私はなりたいの」
ジェロシアは朔の耳元でそう囁くと、パッと回していた両腕を離し、空いた両手で朔のズボンをカチャカチャと脱がせはじめた。
朔は思考を停止し、ただボーッとジェロシアをみつめている。
「ああ、これが朔のオチンチンッ、フフッ、萎えていてもわかる……本当に大きくなったわね」
ボクサーパンツまで一気に引きおろしたジェロシアは宝石をみつめるかのようなウットリとした表情で、朔の男根をみつめる。
そして左手でその根元を優しく摘み上げると、躊躇なくその赤黒いルージュをひいた唇のなかへと導いた。
「ンム……ング……ンンッ」
すっぽりと咥えられた朔の肉棒が、暖かい口内でジェロシアに吸われ舐めまわされる。
彼女にとってはフェラチオ、男のモノを咥えこむなど初めての体験である。
しかし、彼女のもつ生来の魔性が、春を売る女たち顔負けの性技で朔のイチモツを責めあげる。
今にもイってしまいそうな恍惚の表情で朔の顔を上目遣いにみつつ、
ジェロシアはヌッポリと濡れ光る朔の肉棒を口をすぼめチュパッチュパといやらしい音を立てつつ吸い上げていく。
萎えきっていた朔の男根がドンドンと大きく、そして硬くなっていく。
「……ンンゥ……ンンン……ンググ……」
ジェロシアは口の中で朔の肉棒が変化していくことが嬉しいのか、いやらしげな笑みまで浮かべ行為に没頭している。


おのれのムスコとは違い、何の表情の変化もみせないままであった朔。
そんな絶望の底にある彼に一つだけ芽生えつつある感情があった……それは今まで抑圧してきたもの。
彼の心の中で生じつつあるのは原始的な欲望、何百回と妄想の中で犯していた女が今、眼の前にいる。
 
朔にはもう守るべき人も守るべき倫理も何もない。復讐という最後に残った想いもジェロシアの正体を知ったとき打ち砕かれた。
何も迷うことはない、躊躇うことなどない、もう何もかもムチャクチャになってしまえば、いや、してしまえばいい……
朔の瞳に生気が宿る。昏い欲望をたぎらせたそれは、必死で自分のムスコに奉仕するジェロシアを捉えた。
彼の両手が彼女の黒く美しい髪をひっつかんだかと思うと、必死で咥えこんでいたおのれのムスコからひきはがす。
「えっ」
涎をいやらしく口の端から垂らしつつ驚いた顔のジェロシア。
間髪をいれず朔は彼女の巨大な乳房を両手で鷲掴みにすると思い切りひねりあげた。
グニュゥゥゥゥッと柔らかな乳房がいやらしく形を変える。
「い、痛いよ、さ、朔っ」
突然の痛みに身をくねらせながら、朔の強く握りこんだ手をひきはがそうとする。
ジェロシアは魔剣デモノスからの魔力の供給がないため、今はただの成人女性と同じ力しかない。
いくら抵抗しようと、朔が自分から止めなければどうしようもない。
「い、いひぃぃぃっ」
朔はなおも力強く揉みしだく。想像よりも柔らかく、弾力性に富んだ極乳の感触を愉しんでいた。
ジェロシアの苦痛に歪み、怯えた表情が朔の心を支配しつつある嗜虐心を満たしていく。
「や、やめっ、お願い、グヒィィィッ」
手におさまりきらぬ、ジェロシアのバスト110cm以上、Lカップはある、あまりにも大きくいやらしい胸が朔の手で蹂躙されていく。
縦横無尽に卑猥に形を歪み、強くこねくりまわすことでできた手形の跡が重なりあい乳房は真っ赤だ。
相手の痛みを考えぬ、欲望そのままの朔の乳房の責めがつづく。
「どうしたんだジェロシア、痛がっているのはフリじゃないのか。こんなに乳首が勃ちはじめてるぜ」
そういって、ムクムクと勃起しつつある桃色の乳首を指で挟む朔。
「ギヒィィィッ」
ジェロシアの悲鳴、朔はうすら笑いを浮かべる。
姉であると心の中では認識しつつ、姉を犯す悦びに震えつつも、朔は彼女を姉さんとは呼ばない。
ジェロシアをその言葉で呼んだときに何かが壊れてしまう気がしたのだ。
「も、もうやめっ……」
涙目のジェロシアを無視しつつ、グニュリと乳房を窪ませるように押しつぶしながら朔は乳首に吸いついた。
「ハ、ハァァァァンッ」
母乳を求める赤子のように吸いつづける朔、ジェロシアは痛みから一転、こそばゆい快感に身をよがらせる。
「あ、ああっ……」
息を荒げながら感じるジェロシア。朔はその間もずっと彼女の胸を揉みしだいていたが、その動きはさっきまでとは違い優しい。
「朔、も、もっと、もっとぉっ」
さっきの恐怖も痛みも忘れてか、嬌声をあげつつ、ジェロシアは朔の愛撫を味わう。
それだけでは我慢できなくなったか、お尻まるだしのTバックのような巻き布の中に指をいれ、濡れそぼった秘部をクチュクチュと弄くりはじめた。


その時だった、ただ乳首を吸うだけであった朔が歯で強くジェロシアの乳首を噛んだのだ。
「アギィィッ」
ちぎりとられたかと思うほどの強烈な痛みが彼女を襲う。
もちろん、噛まれた左乳首はついたままであったが、血がにじみ出てきていた。
「な、なんでっ、朔、どうしちゃったのよぉ」
怯えた顔で朔をみるジェロシア。朔は幽鬼のような顔つきで何もいわずに彼女の股間へと手をのばす。
濡れた茂みをかきわけると、そこには淫らな水が溢れグチュグチュに濡れた膣があった。
中指が何の抵抗もなくニュルリと入る。
「こ、答えなさ……ヒャッ……ンン……」
指で膣内をかきまわされ。腰をひいたように状態で固まるジェロシア。
人差し指を加え、二本の指で激しく暖かい肉襞のなかを、小さくコリコリとしたクリトリスを弄くる。
「ウヒィィッ、ああ、イイよっ、も、もう何でもいいっ、お願い朔のをちょうだい、ココに、ココにブチこんでぇぇっ」
ジェロシアが耐え切れず叫び、いやらしい肉体を悶えさせる。
それが彼女を救った。もう少し遅ければ暴走した朔は彼女のクリトリスを揉み潰していた。
しかし、その言葉が朔のムスコをいきり立たせ、その非情の行為は未遂に終わった。

指を膣内からとりだし、彼女の股間を隠す布を剥ぎ取ると、彼女を乱暴に押し倒す。
「ああっ、朔、はやくぅっ」
鼻にかかったおねだりするような声色で朔を誘うジェロシア。
朔は彼女のムッチリとした太股を跨ぎ、細い腰に手をやると、狙いを違えず一気に勃起した男根を彼女の肉壷へと突き入れた。
膣内を壊してしまわんとするような乱暴なセックス。
子宮口に硬い肉棒をゴツゴツと叩きつけられている。
「ハァァァッ……朔のオチンチンが暴れてる、わ、わたしの中でズン……ズンって……ンヒィィッ」
抑えのない魔性の乳房は朔の突き入れる動きに呼応し、
違う生き物であるかのようにフニュフニュと小刻みに、時にブルンブルンッと激しく揺れ動く。
朔は彼女であった静奈とのセックスとは比べ物にならぬ、性の快楽に酔っていた。
少女ではない成人した女、それも姉の妄想をはるかに越えた極上の肉体が朔を絶頂の高みへと昇らせていく。
そして……朔のひたすら暴走しつづける思考は無為な結論に達していた。


『姉を殺して自分も死ぬ』


朔はもう何もかもを終わりにしたかった。
姉を殺し、姉を凶行に走らせた自分が死ぬことが、殺された者たちにできる唯一の贖罪だと思った……
「ハァァアッ、イヒィッ、もうスゴイよ、アアッ、イイッ、朔、朔ぅぅっ」
朔の両手が眼をつぶって快感に浸りきっているジェロシアの首を……締め上げる。
「グゥゥッ……ンァァ……」
か細い、声にならぬ悲鳴を上げるジェロシア。
眼を見開き、顔を真っ赤にしながらなんとか両手を振りほどこうと腕に力を入れるがどうにもならない。
これまでかとジェロシアが諦めかけた瞬間、
意図せず、彼女の膣がギュゥゥゥと絞り上げるかのように強く朔の肉棒を締めつけた。
すでにイク直前であった朔は膣の強烈な締まりに耐え切れず、ドクドクと欲望の白濁液をジェロシアの中に流し込んだ……



射精が朔を冷静にする……自分が何をやっているのか、その救いのなさ、罪深さに驚く。
グイグイとジェロシアの首を締めていた両手を離すと、自分の頭に手をやり、信じられないといった表情で首をふる。
「ゴホッ、ゴホッ……ハァハァッ……ゴホゴホッ……」
意識を失う直前に解放されたジェロシアは何度も激しく咳き込む…………


数分後、なんとか話せるまでに回復したジェロシアが口を開く。
「そんなにさ……私のことが嫌いなの」
今にも悲しくて泣きそうな表情でジェロシアは朔をみつめる。
「……た、たとえ、おまえが姉さんだとしても、み、みんなを殺したことにはかわりがないんだ」
彼女の問いには答えず、動揺を隠そうともしないで朔はいう。
「そうよ、けどあいつらが邪魔をするから悪いのよ。全部、朔のためなんだから……」
悪びれもせずジェロシアは当然だというように答える。
「つ、罪は償わなくちゃならない。だから……俺は、姉さん……いやジェロシア、おまえを殺さなくちゃいけないんだ」
朔は自分に言い聞かせるように、さっきの行為を激しく後悔しながらもそう言い放つ。
「二回も殺せなかったくせに……ねぇ、もう誰にも遠慮しなくていいんだよ、
 邪魔するヤツは全員消し飛ばせるくらいの力を私たちは持ってるんだから。朔、もっと正直になりなよ」


実際の二人の距離は数メートル、しかし、彼らの心にはもっと広くて深い溝があった。
ジェロシアは朔を再び抱きしめようと腕を広げて近寄ろうとする。
ドンッ……朔は何も言わずに衝動的に彼女を突き飛ばした。尻モチをつくジェロシア。
大きな乳房がその衝撃でブルルンッと激しく揺れ、
開いた股の間からは、先ほど朔の肉棒を咥えこんでいた、精液と淫水で濡れた会陰がみえる。
驚きの表情のままジェロシアはその無様でいやらしい格好のまま固まっている。
「もう一度聞くわ……朔、あんた私のこと好きなの、それとも……嫌いなの」
「………………」
朔は答えられなかった。この状況ではどう答えてもそれは真実ではないように思えたのだ。



「……そっか、あんたってさ卑怯者だよね。憎いなら殺しなよ、愛してるなら抱きしめてよっ」
ジェロシアは泣きながらも激昂し、叫ぶ。
「………………」、
朔は選べない。ただ眼を伏せ何かを我慢するかのように震えている。その何かが朔自身にもわからない。
「そう……いいわ、ちょっと性急すぎたかしら。そうよね、朔にしてみりゃいきなりだもんね。
 デモノスの魔力ももどってきたみたいだし……仕切りなおしにしましょ。
 今度会ったときにはどちらでもいいから、あんたの答え聞かせてね……」
ジェロシアは地面に捨て置かれていたデモノスを手にとった。みるみるうちに全身の擦り傷が癒えていく。
「ホント、いつだって優柔不断なんだから……あーあ、悔しいなぁ、朔との最初のセックスがこんなのなんて……
 もっと、切なくて、愛しくて溶けちゃいそうなのを想像してたのに……朔のバカ、最低だよ……
 けど、けどね朔、やっぱりあんたを一番愛しているのは私だよ…………それだけは忘れないで」
名残惜しそうに朔の顔をみつめたあと、デモノスの魔力を解放した。
赤いオーラが彼女を包んだかと思うとフワリと宙に浮く、そしてとてつもないスピードで空の彼方へと消え去っていった。


荒野となった地で、残された朔はただ茫然と立ち尽くし、空へ溶け消えていく彼女を見送った。

                                                                         了

3件のコメント

[C53]

私のミスで収録が大幅に遅れました。
申し訳ありません。
  • 2008-01-27
  • まとめ人
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[C54]

催促してしまったようですみません……収録ありがとうございました。それにしても、しっかりと整理されたまとめ方でいつも頭が下がります。どうか、これからもよろしくお願いいたします。
  • 2008-02-01
  • 初代スレ558
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[C55]

いえいえ、催促してくださったおかげでミスに気付けました。ありがとうございます。
一時と比べれば私の収録力もずいぶん荒くなってきましたが、今後ともよろしくお願いします。
  • 2008-02-03
  • まとめ人
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